梅雨

296 ~ 297

6月10日ごろから7月18日ごろ。梅雨型の気圧配置は、大陸の高気圧(気団)と太平洋の高気圧(気団)との交替期にあらわれる。梅雨前線が本州付近に停滞して雨を降らせる。平年値でみると、長野県の梅雨入りは6月9日、梅雨明けは7月18日で、梅雨の期間は39日間となる。この期間の平均降水量は233.0mmで、年降水量の24%ほどになる。

 梅雨の状態や期間は、その年の気圧配置の状況に大きく影響を受け、長雨となったり、断続的であったり、からつゆになったりする。梅雨期は農作物の生長期と管理期に当たるため、からつゆは干害、長雨は日照時間の減少、低温現象を起こし、作物に冷害をあたえたりする。梅雨明けの遅れは凶作になりやすく、この影響は高地ほど大きい。また、発達した梅雨前線へ低気圧や湿舌(しつぜつ)が影響をおよぼすと集中豪雨となり、河川の氾濫(はんらん)や山地の斜面崩壊などのおそれが出てくる。


写真5-35 山腹を足早に移動する層雲(旭山)