降ひょう・落雷による災害

305 ~ 306

長野県は関東地方北部についで雷雨の多い地帯で、県内で発生する雷は熱雷と熱的界雷によるものが多い。雷雨は盆地と山麓(さんろく)に多く発生し、上層風によって移動しながらひょう(雹)・落雷・突風・強雨をともない、農作物にも大きな被害をあたえるが、被害地域は局地的である。

 ひょう害は大雨災害についで多く、気象災害の15%を占める。降ひょうは野菜、果樹、花卉(かき)類など農作物全般にときとして壊滅的な被害をあたえる。

 1965年(昭和40)9月4日、七二会地区などでは最大直径7cmという鶏卵大のひょうが降って15cmの深さに積もったり、車のフロントガラスや小中学校の窓ガラスが破損したりしたという。

 落雷による被害は、本県ではその大半が7~8月に発生し、冬期にはない。

 雷雨による強雨では農地の表土流失、冠水、土砂崩れ、住家の浸水などが発生する。