霜による災害

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長野県の凍霜害は農作物の生育が始まる4月初旬から6月初旬ごろにかけて発生し、そのうちほぼ三分の二は5月中である。

 凍霜害は移動性高気圧の位置や地表付近の冷えこみの程度によって、高冷地だけが被害を受ける場合と特定の盆地に被害が集中する場合がある。

 1972年(昭和47)5月3日早朝は全県域に霜が降り、農作物は甚大な被害を受けた。このときは優勢な移動性高気圧が日本付近をおおい、2日夜はよく晴れて風も弱く放射冷却により全県的に冷えこんだ。各地で氷が張ったり強い霜が降りた。