1 緑豊かな長野市へ

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 日本は、もともと緑豊かな森の国である。

 温暖な海洋性気候に支配される日本列島は、適度な気温と雨量に恵まれているので、自然のままに放置しておくと、高山や海辺、河川沿いなどの特殊な土地を除けば、どこも緑の森林におおわれる。

 この緑の大地に大勢の人びとが住みついて、人間の生活は自然を大きく変えてきた。標高330mの千曲川から1,917mの飯縄(いいづな)山まで、長野市の自然も人との長い歴史のなかでつくり変えられている。

 植物は自然環境を形成する重要な要素であり、すべての生き物が生存していく基盤である。人間も、植物によってはじめて生活できる。緑豊かな自然と調和のとれたふるさとづくりこそ、長野市がめざす21世紀への課題である。