① カタクリ(片栗、ユリ科)
夏緑樹林や林のふちの草地に生え、春を代表する花である。2mmほどの小さな種子はアリに運ばれて散らばり、7~8年もかかってやっと花をつけるが、寿命は15~20年もあるという。地下深くに円柱形の球根(りん茎)があって上質の澱粉(でんぷん)を蓄え、片栗粉(かたくりこ)といって消化がよいので昔から漢方薬にも使われた。花のつけかたが片方に傾いた籠(かご)のようだと、古名をカタカゴ、あるいはカタコという。旭山の北山麓には大群落がある。
写真6-61 カタクリ