② ムラサキ(紫、ムラサキ科)

343 ~ 344

  紫のひともとゆえに武蔵野の

   草はみながらあはれとぞみる(古今集)

 万葉集にも17首がうたわれているほど、古くから紫色の草木染(くさきぞめ)に使われた。高さ数十cmになる多年草で、白い花が6~7月ごろに咲く。根は染料だけでなく、薬用にも使われていた。種子は野焼きで発芽するという説もあるが、長野近辺ではほとんど見ることができなくなった。


写真6-72 ムラサキ(1980年・地蔵峠で)