④ 河原

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・最近、河原に急に増えてきたハルザキヤマガラシは春の河原を黄色に染める。

・河原の砂礫地(されきち)を中心にムシトリナデシコが群生し、夏はピンクのじゅうたんを敷いたように見える。


写真6-104 ムシトリナデシコ、円内はムシトリマンテマの花(落合橋下の河原・1994)

・最近、やっかいな雑草として、河原を中心に樹木をもおおうアレチウリが大群落をつくっている。果実のころにはとげがささり、取りのぞくことが困難である。


写真6-105 アレチウリの群落、円内はとげだらけの果実(落合橋下の河原・1994)

・河原のなかの道沿いなどに、夏に高さ2mにもなるシロバナシナガワハギが増えつつある。

・夏の河原にはヨシやオギと競争して背丈を伸ばすオオブタクサが大群落をつくり、秋には3mにもなって花粉症の原因になる花粉を飛ばす。


写真6-106 ブタクサ(上)(飯綱・1994)とオオブタクサ(下)(若穂・1994)

・人間の生活域に一番目立つイネ科の植物は、砂防用として移入されたオニウシノケグサである。

・ヒメジョオンは適応力があり、人間の生活圏のすべての場所へついていき、森林の群落の縁にまで入りこんでいる。

・アレチマツヨイグサは、昭和30年代ごろまで河原の夕方の景観を彩ったオオマツヨイグサを押しのけて分布を広げ、大きな群落をつくるとともに荒れ地の一部に群生している。