長野市の各地の扇状地や犀川、千曲川の河川敷に耕作されている畑、果樹園に生育する雑草群落には、大きく分けて二つのタイプがある。畑は作物がよりよく育ち、収穫を上げるために、害虫駆除や除草をしたり、耕したり、肥料をあたえるなどして、人間が絶えず集約的に管理をしている。
スベリヒユ-シロザ群落は、キャベツ、レタス、ハクサイなどの野菜畑に見られる。スベリヒユ、シロザ、カヤツリグサなどは、これらの野菜畑に結びつきが強い。
ネギ、ニンジン、タマネギ、ナガイモ、ゴボウ、トマトなどの野菜畑には、スカシタゴボウ、イヌタデ、ハコベ、エノキグサなどの植物が多い。いずれの植物も、好窒素性の雑草で種子の生産力もきわめて高い。作物より早く成長し、種子をつける。種子は粒状で落ちやすく、作物、農具、飼料、人間によって運ばれ、広範囲に散布される。したがって、人間が生活する場所にはふつうに見られる。