(2) ヒダナシタケ類

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 ヒダナシタケ類は、きわめて形が複雑多様である。一目でキノコと分かるものも多いが、まさかキノコかと見のがされる菌も少なくない。たとえば、主として木材の面に平たく広がるだけでかさを作らない(背着生(はいちゃくせい)という)菌がある。キノコの原始形ともいうべき形である。背着生の菌はしだいに発達し、子実体の一部が木材から離れて棚状~半円形のかさを張りだすようになる(半背着生という)。さらに背着部を捨て、キノコは半円形のかさの部分だけになり、かさは扁平(へんぺい)形、丸山形、馬蹄(ばてい)形などになる。さらにかさと柄とを分け、キノコはからかさ形、じょうご形などに発達する。

 食用となるものには、ホウキタケ、ベニナギナタタケ、スリコギタケ、シロソウメンタケ、アンズタケ、ハナビラタケ、コウタケ、ヤマブシタケ、ブナハリタケ、カノシタなどがあり、毒キノコには、ハナホウキタケ、ウスタケなどがある。


写真6-226 ハナホウキタケ(毒) 9月8日 富士ノ塔山


写真6-227 ベニナギナタタケ 9月9日
大峰山


写真6-228 スリコギタケ 9月8日 富士ノ塔山


写真6-229 アンズタケ 9月2日 蚊里田神社


写真6-230 ウスタケ(毒) 9月6日 飯縄山麓


写真6-231 ハナビラタケ 9月5日 大座法師池


写真6-232 コウタケ 10月2日 信更町


写真6-233 ブナハリタケ 9月12日 飯縄山麓

 サルノコシカケのなかまは、固いので食べられない。その主なものはカワラタケ、ツリガネタケ、ヒトクチタケ、マンネンタケ、ツガサルノコシカケなどである。


写真6-234 カワラタケ 11月1日
大峰山


写真6-235 ツリガネタケ 9月26日
飯縄山麓


写真6-236 マンネンタケ 9月11日
坂中峠


写真6-237 ツガサルノコシカケ 6月18日
飯縄山麓