ムササビ (齧歯(げっし)目 リス科)

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ムササビは別名「ばんどり」とも呼ばれるように、完全な夜行性の哺乳動物である。大木の樹洞やキツツキの巣穴を拡張して、ねぐらにしている。したがって、スギやサワラの大木が残る社寺林やスギ林に生息することが多い。ムササビは、飛膜を使って、木から木へグライダーのように滑空する。とびたつときには、木を強くけるため、幹の表面に爪痕(つめあと)がつく。爪痕はムササビの生息を知る大きな手がかりとなる。

 長野市では市街地を見おろす西長野にあるレストランの前庭のシラカンバに巣穴があり、夕方になると顔を出すのがしばしば見られた。

 また、牟礼村との境にあたる坂中峠近くのスギ林でムササビの爪痕が確認できた。信更地区や七二会地区でも目撃情報がある(図7-3)。


写真7-10 ムササビ