ネズミのなかま (齧歯(げっし)目 ネズミ科)

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ネズミの種類数は哺乳動物のなかでももっとも多く、約半数を占めるともいわれる。日本列島にも16種類が分布している。ネズミのなかまもその体型から、耳や目が大きく、尾の長いアカネズミやヒメネズミと、どちらかというと体型がモグラに似ていて耳や目が小さく、尾の短いハタネズミやヤチネズミとに分けられる。前者は森林棲(せい)のネズミであり、後者は地中棲のネズミである。

 長野市では飯縄山麓でヒメネズミとハタネズミを捕獲できた。また、他の研究・調査によりカゲネズミとヤチネズミの生息が確認されている。保科沢の上部ではヒメネズミ、アカネズミ、ハタネズミが捕獲できた。茶臼山の山塊ではアカネズミ、ヒメネズミ、ハタネズミ、冠着(かむりき)山ではヤチネズミも捕獲している。

 上記のネズミはいわゆるノネズミと呼ばれるものであるが、一般的に見られるのはアカネズミである。

 長野市の市街地では鉄筋コンクリートの建物には、クマネズミがすんでいる。市街地近郊の住宅地には、ドブネズミやハツカネズミがすみつく。


写真7-12 森林棲のアカネズミ(左)と地中棲のハタネズミ(右)