アナグマ (食肉目 イタチ科)

439 ~ 440

姿はイヌ科のタヌキに似るが、イタチのなかまである。当地でも、タヌキをムジナとかマミと呼ぶが、このアナグマと混同されがちな呼びかたである。山のなかに巣穴を掘って生活している。そのため爪が長く、穴掘りに都合よくできている。梅雨時には、巣穴のなかに敷きつめた木の皮やワラを巣穴のまわりに持ちだして、干すようなこともするそうである。とても清潔好きな動物である。

 雑食性で昆虫、ネズミ、ノウサギ、果実などなんでも食べるようであるが、トウモロコシ畑が荒らされることもある。トウモロコシの茎にとびついて、倒して食べるのが特徴である。

 今回の調査では痕跡(こんせき)の確認や目撃情報を得られなかったが、地蔵峠を越えた小県郡真田町の傍陽(そえひ)地区では生息が確認されており、保基谷岳付近には生息する可能性がある。


写真7-20 アナグマ