ホンシュウジカ (偶蹄(ぐうてい)目 シカ科)

441 ~ 442

ホンシュウジカは、雌を中心とした群れで生活しており、その点で単独生活者のカモシカと違っている。秋の発情期には、ピューウという呼びあうときの鳴き声が聞かれる。発情期が過ぎると、雄は単独生活に移ることが多いが、雌は若いシカとともに群れ生活をつづける。農耕地につづく低山帯の広葉樹林が生活の場で、カモシカよりは低いところに多いといわれる。

 ホンシュウジカは、長野県では、南アルプス、秩父山塊、八ヶ岳から美ヶ原周辺に生息している。

 長野市では信更地区で2例、松代地区で1例の目撃情報がある。また、市街地に近い旭山付近でも確認されている(図7-8)。


図7-8 大型哺乳動物の目撃および生活痕跡発見地点の分布


写真7-23 太田沢(安茂里)にあらわれたホンシュウジカ