2 山野の鳥

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 長野市の山地は千曲川沿いに広がる長野盆地の東西に位置している。千曲川の東側の山地を東部山地、西側の山地を西山と称している。西山は犀川の南と北に分かれ、北側には長野市でもっとも高い飯縄山(1917.4m)があり、広大な山麓(さんろく)が広がっている。

 そこで、1993~95年(平成5~7)に、東部山地、犀川南部西山、犀川北部西山、飯縄山麓の4地域で山野の鳥の調査を実施した。調査の方法としては、上記4ヵ所の地域で線センサス調査とコドラート調査をおこなった。

 線センサス調査法は、一定のコース(約24km)を定め、コースの左右25m、合計50mの範囲で観察された野鳥の種類と数を記録する方法をとった。この方法で3年間に調査した回数は25回、調査した距離はおよそ124kmである。

 コドラート調査は、線センサス調査の不可能な森林内の100m四方の方形区内の中心に観察者がとどまり、60分間にそのなかで観察された鳥の種類と数から、その林に生息する鳥の密度を算定する方法である。この方法による調査を8ヵ所で実施した。


図7-9 調査地
1 飯縄山山麓 2 富士ノ塔山山麓 3 虚空蔵山山麓
4 妙徳山山麓 5 尼厳山山麓 6 皆神山山麓
7 ノロシ山山麓