図7-13からもわかるように、春は64種、夏が59種、秋37種、冬35種が観察され、春がもっとも多いが、このなかにはジョウビタキやツグミ、カシラダカやアトリ科の7種などのように、まだ北の国へ帰らない冬鳥が9種含まれている。冬鳥を除いた55種は夏鳥、漂鳥、留鳥で構成されている。
このように、季節(四季)は月別で分けてあるので、その季節の前後にまたがってあらわれるものが出てくる。季節別種類構成は、つぎの表のようになっている。
夏になると、それまで残っていた9種の冬鳥と冬期滞在の漂鳥が去り、さらに5種の夏鳥が加わり、合計59種類が観察された。
秋になると、大部分の夏鳥と夏期滞在の漂鳥が去る。多少の冬鳥が入ってくるが、37種と減少する。まだ南の国へ帰っていかないアマツバメ、ツバメ、イワツバメ、ノジコなど4種類の夏鳥、また、北の国から渡ってきたショウビタキ、ツグミ、カシラダカ、マヒワ、シメの5種類の冬鳥が観察された。
冬は、35種類ともっとも少なかったが、逆に冬鳥が11種と多くなり、冬鳥全体の31.4%となった。ちなみに、夏の夏鳥の占める割合は32.2%と冬に近い値である。