観察された種類や個体数

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観察できた種類数は計21種である。このうち、もっとも多く観察されたのはコガモの延べ1,028羽で、以下カルガモの745羽、オナガガモの683羽、オカヨシガモの578羽、ヒドリガモの234羽、カイツブリの144羽、マガモの110羽、ホシハジロの88羽の順であった。

 飯縄山麓にある池については、清水(1993)によりくわしく調査されている。それによると今回確認されたもののほかに、ハシビロガモ、ゴイサギ、セグロセキレイの計3種が確認されている。したがって、最近市内の池で確認された水鳥の種類数は計24種となる。これら24種のうち、アメリカヒドリ、トモエガモ、カンムリカイツブリ、ハジロカイツブリ、ヨシガモは、市内ではまれにしか見られず、また生息個体数の少ない貴重な種類である。

 市内の池で確認された24種の水鳥のうち、13種はガン・カモ科の鳥が占めていた。そのほかは、カイツブリ科、サギ科、セキレイ科がともに3種、カワセミ科とバン科がともに1種であった。

 ガン・カモ科13種のうち、市内で繁殖しているのはカルガモとマガモの2種のみで、残りは冬に越冬のため北から訪れる鳥である。そのため、冬には多数のカモ類を市内の池で見ることができるが、夏の時期にはごく限られた種類の水鳥しか生息していない。

 各池によって環境が異なっているが、市街地の池・郊外の池・山間地の池と大まかに三つに分け、それぞれの代表的だと思われる六つの池での水鳥の生息状況について、以下に触れる。