田子(たこ)池は、市の北東部三登(みと)山の麓(ふもと)あり、上水内郡との境界近くに位置する。いっぽう、若穂の堤池は市の南東部、東部山地の太郎山の麓にある。ともに池の近くまで山が迫り、周りには果樹園や水田・畑が広がり、環境としては似ている。また、ともに夏のあいだは水草が広くおおうが、池の規模は田子池の方が3倍ほど広い。
郊外の池にはカルガモ、マガモ、オナガガモのほかに、市街地では見られなかった小型カモのコガモが群れで見られる。田子池では一度に300羽以上、堤池でも100羽以上の群れが観察できた。堤池では、オシドリが1994年(平成6)3月12日に観察されたのが注目される。
写真7-82 カルガモ 雄雌とも同じ色で区別がつかない。全体が黒っぽい茶で顔が白い。嘴(くちばし)は黒く先端が黄色い。足はだいだい色。大型のカモ。グェグェッと押しつぶした声で鳴く。このカモだけ留鳥で雛(ひな)は雌が育てる