篠ノ井にある溜池にはシナイモツゴが生息している。
シナイモツゴは、かつては関東地方から東北地方にかけて広く分布していたようであるが、コイやフナ類などの移殖にともなって混入したモツゴに置きかわる形で姿を消し、現在では秋田県・山形県・福島県・新潟県などの一部に生息するだけである。
シナイモツゴは、ヒシ、エビモ、フサモなどの水草が生い茂り、古い木杭(くい)が水中に残っている溜池に多く生息している。また、水中の木杭や木片を中心に行動することが多く、木片や死んだドブガイの殼の裏に好んで産卵している。
なお、篠ノ井や信更町の溜池には琵琶(びわ)湖固有の亜種とされるニゴロブナが生息している。