河原のバッタ・コオロギ類

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千曲川や犀川の河原は、太陽の日照りで乾いている。こんな場所や山地の畑や周辺の荒れた裸地には、クルマバッタモドキが多い。体長は3cmから5cmと変化は大きく、8月から9月に多く見られる。成虫は足もとからパッパッと飛び立つ習性があり、飼育するとイネ科の草をよく食べる。


写真7-173 暑い砂の上にいるクルマバッタモドキ

 また、犀川の河川敷には、エンマコオロギによく似たエゾエンマコオロギがいる。本州中部以北から北海道、中国東北部に生息するもので、長野県では中南信の一部と長野市にいるだけで、それも河川敷に限られている、きわめて珍しいコオロギである。成虫は河川敷の石の下に穴を掘り、そのなかにすみ、夜行性で、リーィ、リーィとややかん高く鳴く。


写真7-174 河原にすむエゾエンマコオロギ