セミの種類分け

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セミを拾ったとき、その種類がわかると楽しい。雄のセミでは腹部にある鳴器をおおっている腹弁の形が、種類ごとに違っているので種類分けの手がかりとなる。

 セミの雄は、この腹弁のすぐ内側にある太鼓の膜に相当する「こまく」を、腹の筋肉によってふるわせ鳴き声を出している。

 この「こまく」が出した小さな音は、空洞になっている雄の腹部が太鼓の空洞と同じく共鳴をおこし、あのように大きな鳴き声となって林のなかや夏の空をひびき渡るのである。


図7-25 長野市のセミ(雄)の腹弁の形