高原のチョウ

505 ~ 506

平均標高1,000mの飯綱高原には高原特有のチョウがいる。

 代表はヒョウモンチョウ類で、なかでも多いのがクモガタヒョウモンで、成虫は6月にあらわれている。低山地でも見られる。幼虫はスミレの葉を食べ、幼虫で冬を越す。


写真7-209 ヒレアザミの蜜を吸うクモガタヒョウモン

 このほかクジャクチョウや、ギンイチモンジセセリなどもいるが、とくに珍しいのは、幼虫がササの葉につくアブラムシを食う肉食のチョウ、ゴイシシジミである。ゴイシシジミの幼虫はササの葉に寄生しているタケノアブラムシを食べ、成虫は8月にあらわれるが、やはりアブラムシの排出物や蜜を吸う。


写真7-210 アブラムシの蜜を吸うゴイシシジミ