体長は13~15mm。黒光りした体の腹部第2節背中に黄赤色の斑紋をもち、このなかま特有のベッコウ色の羽がある。
夏の暑い日に、神社や杉林・草原などをせわしくこきざみに飛び交い、成熟したハシリグモの雌を攻撃する。その姿はたくましく勇気と機敏さにみち、クモの頭胸部と腹部のつなぎめに腹側から毒針をひと刺し、つづいて数回刺し麻酔をかける。すぐ地面をひきずり、石垣や土手のすき間に運ぶ。急いで浅い横穴を掘り、クモの頭を出口に向けて引きこみ、クモの腹面に1個産卵し、休むまもなく穴の入り口を小石や土でふさぎ、飛び去る。
ふ化したハチの幼虫はこのクモを餌(えさ)として蛹・成虫となる。このハチの産卵管はふだんは雌の体内にあって、クモを捕らえるための麻酔専用の毒針となり、卵は別のところから産みだされる。私たちが刺されると、その痛さはスズメバチ以上である。