野生鳥獣は、自然環境を構成する重要な要素であり、豊かな生活環境をつくるためにも無視することはできない。このような野生鳥獣がもつ価値は、近年の自然保護、環境保護思想の深まりとともにますます認識され、野生鳥獣保護への関心が高まっている。
しかし、いっぽうでは野生鳥獣による農林作物への大きな被害が発生している。野生鳥獣の保護と農林業への被害問題の両立は、いまだ解決できないむずかしい課題となっている。このため、野生鳥獣の保護対策については、鳥獣保護事業計画にもとづいて適正な保護管理をはかりつつ、いっそうの充実が期待されている。