国土は、国民のための限られた資源である。生活および生産活動の共通基盤となり、国内外へと発展する「舞台」である。
国土の利用は、市民全体の幸福すなわち公共の福祉を優先させるものとし、自然環境の保全をはかりつつ地域の諸条件に配慮して、健康で文化的な生活環境の確保と地域の均衡ある発展をはかることを基本理念とする。
良好なまちづくりは、一人の土地利用だけでは実現できないものであり、地域の将来像を住民みずからが議論し、地域の合意形成に向けて不断の努力を重ねることが求められる。21世紀をになう世代へ、国土という貴重な財産を引きついでいくためには、住民合意による主体的なまちづくり構想とこの国土利用計画が緊密な連携を保ちながら、現在および将来の市民の幸福を願う譲り合いの精神に満ちた国土利用がはかられるべきである。土地に関しては公共の福祉が優先するという基本理念が、市民全体の共通の認識として確立されなければならない。