西部山地

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西部山地は上信越高原国立公園の一部である飯綱山(標高一九一七・四メートル)を頂点にして、北東から南西方向に髻山(もとどりやま)・三登山(みとやま)、旭山・地附山(じづきやま)とつづき、犀川を越えると茶臼山(ちゃうすやま)・篠山(しのやま)とつづいている。この地質は新第三紀の泥・礫(れき)・砂が海底堆積したもので、そこに火山性の凝灰岩(ぎょうかいがん)・凝灰角礫岩もふくまれる。

 この山麓線には聖川(ひじりがわ)扇状地、犀川扇状地、裾花川(すそばながわ)扇状地、浅川扇状地の四つの扇状地が南から北へと並ぶために、大きな弧を連ねた形となっている。この山地の周縁には盆地の長軸と平行した活断層(長野盆地西縁活断層系)が発達し、これを境にして山地側か隆起し、盆地側が沈降した地形を反映したものである。また、この活断層は地震の震源地ともなっている。

 三登山から旭山、茶臼山につづく山々は裾花凝灰岩地帯で、一部には緑色凝灰岩もみられ、地盤が軟弱なために、崖錐(がいすい)や地滑り地形が発達している。さらに、聖川や犀川の沿岸には谷底低地と河岸段丘が分布する。