東部山地の地形は西部山地に比べて急峻(きゅうしゅん)な壮年期地形で、盆地底から急激に突出し、その山脚は盆地に向かって半島状に突きだし、千曲川の氾濫原(はんらんげん)や支流の扇状地下に没している。これらの山々は「河東山地」ともよばれ、北東から南西方向に妙徳山・熊窪(くまくぼ)山・保基谷(ほきや)岳(標高一五二九メートル)、高遠山とつづいている。西部山地より古い第三紀中新世の堆積岩類とこれをつらぬく石英斑岩、閃緑岩・ひん岩、および火山岩によって構成されている。
松代の扇状地に孤立する皆神山(みなかみやま)は新期の火山地形で、この山地のなかでは特異な性格をもっている。