浅川扇状地は、浅川東条を扇頂とする一〇〇〇分の二五の勾配をもつ扇状地である。南は城東町、西和田(古牧)で裾花川扇状地に接し、扇端は東方にのびて金箱(古里)・富竹(同)付近で、千曲川氾濫原の後背湿地に接する。左翼は三才断層による若槻・豊野丘陵に接する。浅川扇状地の形成は古く、その後上流寄りの扇状地面を浅川や駒沢川が開析(かいせき)した土砂が、その前面の徳間(若槻)・稲田(同)・吉田二丁目あたりに堆積して新しい扇状地が発達した。
扇端では一〇〇〇分の一五と勾配を減らし、このため浅川・駒沢川は天井川を形成し、吉田三丁目付近では浅川が信越線の上をまたいでいる。このことからも、浅川は近年でも堆積作用が盛んな川であったことがわかる。