付録(2) 中世の紀年銘を有する善光寺式如来像一覧

1142 ~ 1147
〔板碑や石仏などは除いてある〕
中世の紀年銘を有する善光寺式如来像一覧
造立年月日 造立関係者 当初の所在地もしくは造立地 伝来状況 現在の所蔵者
建久六年
(一一九五)
蓮阿 三尊
(等身)
山梨県甲府市善光寺町善光寺
元久三年十月三日
(一二〇六)
鋳師平国依、本願□九(善金ヵ) 中尊 福岡県倉石氏蔵
※もと兵庫県野田氏蔵
元久三年十月三日
(一二〇六)
鋳師万アミタフ、本願聖人善金 中尊 滋賀県甲賀郡甲西町善水寺
宝治三年二月八日
(一二四九)
檀那父栄尊母西阿息西文 武州小代(郷) 三尊 埼玉県比企郡嵐山町大蔵向徳寺
建長五年二月時正
(一一五三) 中日
願主豊楽房、檀越沙弥仏縁 伊予国小千本郡十品寺本尊 中尊 東京都台東区上野公園
東京芸術大学
建長六年正月二十日
(一一五四)
勧進上人西忍 下野国那須荘東与世村(新善光寺) 三尊 東京都台東区上野公園
東京国立博物館
弘長元年七月
(一二六一)
大檀那平常益、巧匠大江末清 中尊 茨城県土浦市横町
浄真寺
弘長元年十二月
(一二六一)
檀主友澄入道、縁友伴氏 上州八幡庄 中尊 東京都府中市白糸台
八幡神社
文永元年中冬
(一二六四)
結縁仁生阿、行念、鋳師江平助丈 中尊 三重県津市千歳山
川喜田壮太郎氏
文永二年四月十五日
(一二六五)
大工僧教忍、仏師光高、大勧進楽生 下野国那須郡中金丸郷造之 中尊 埼玉県浦和市辻
石川錦司氏
文永二年八月十五日
(一二六五)
泉知寺 中尊 東京都台東区上野公園
東京国立博物館
文永三年九月十五日
(一二六六)
勧進聖西阿弥陀仏𧸐阿弥陀仏 出羽国最上郡府中庄外郷石仏(寺) 中尊 神奈川県横浜市中区
千手院
観音像 千葉県安房郡天津小湊町
清澄寺
文永四年五月
(一二六七)
願主藤原資長、仏師藤原光高 下野国北条郷那須庄伊王野郷 中尊および勢至像 栃木県那須町伊王野下町
専称寺
文永八年十月十九日
(一二七一)
鋳物師賀茂延時 三尊 神奈川県鎌倉市山ノ内
円覚寺
文永八年八月十一日
(一二七一)
仏至正観 中尊 福島県耶麻郡猪苗代町
安穏寺
文永十一年二月九日
(一二七四)
大檀那平頼影、大勧進空蔵房寛覚、大仏師覚尊 金宝寺之尊像 三尊
(木造等身)
広島県福山市鞆町
安国寺
文永十一年三月十七日
(一二七四)
(願主)鎌倉新大仏住侶寛蓮 中尊 千葉県市原市櫃狭
満光院
建治元年十二月
(一二七五)
西阿 中尊
(鉄造両 手先欠)
長野県東筑摩郡本城村
八木虚空蔵堂
建治二年二月時正
(一二七六) 初番
藤原氏 三尊 福島県大沼郡会津高田町
法幢寺
弘安六年十月二十日
(一二八三)
中尊
(鉄造)
栃木県塩谷郡喜連川町
専念寺
正応三年三月十五日
(一二九〇)
施主大寺平次太郎入道 下総国匝瑳郡北条大寺郷 三尊 千葉県香取郡山田町
修徳院
永仁三年三月十八日
(一二九五)
大檀那沙弥真信、大勧進権律師隆印、大工権守八条猪熊友長 常陸国茨城郡茨城村仏国山新善光寺 三尊 茨城県石岡市茨木
万福寺
永仁三年八月十五日
(一二九五)
栄賀、幸賢 武州児玉郡新里矢庭光明寺 中尊 埼玉県児玉郡神川町
光明寺
永仁四年十一月十一日
(一二九六)
願主願阿弥陀仏、慈阿弥陀仏
※嘉禎三年の再鋳か
中尊 長野県上高井郡小布施町
関谷五八郎氏
正安二年九月
(一三〇〇)
橘氏女ほか十数名の結縁者 三尊 千葉県印旛郡酒々井町
清光寺
嘉元二年四月八日
(一三〇四)
※修覆
願主沙弥蓮仏、比丘尼真戒、大工藤原国永 相州鎌倉住吉谷
※修覆した場所か
三尊 福島県いわき市所蔵(東京国立博物館寄託、いわき市平山崎如来寺旧蔵)
延慶二年六月十日
(一三〇九)
手取六郎四郎入道 上総国北郡堺郷 中尊 千葉県成田市大竹
円光寺
延慶三年卯月二十日
(一三一○)
大檀那義季、見阿 上野国新田荘青根郷 中尊 長野県下水内郡豊田村
西迎寺
延慶三年
(一三一○)
中尊 香川県善通寺市
善通寺
延慶四年二月
(一三一一)
願主沙弥覚念、妙円 勢至像 埼玉県鴻巣市下谷谷坊(矢野高義氏)
正和五年二月二十一日
(一三一六)
左衛門尉平清胤 中尊 千葉県君津市富来田町
木の根沢部落阿弥陀堂
正中二年二月一日
(一三二五)
檀那空禅、光円平氏女ほか数名、大工又太郎、銀才工円心 奥州菊田荘滝尻宿
(鋳之)
三尊 群馬県高崎市岩鼻町
群馬県立歴史博物館
※もと福島県いわき市植田岩間町の薬師堂安置
嘉暦三年十一月九日
(一三二八)
大檀那柏石唯明房并桶売伴藤四郎、大工赤井平五郎 中尊 岩手県江刺市岩谷堂
松岩寺
延文五年六月
(一三六〇)
下総国葛東郡桑?山新善光寺 中尊 東京都青梅市青梅
津雲国利氏
応永十二年
(一四〇五)
中尊 静岡県静岡市有度
金剛寺
応永二十三年五月
(一四一六)
道性ほか一一名の結縁者 中尊 千葉県松戸市ニツ木
光明寺
応永三十四年五月十五日
(一四二七)
大檀那明法禅門、愛観禅尼ほか六名 武蔵国太田荘南方吉羽郷
※大檀那らの住所
中尊 群馬県勢多郡富士見町
萩林庵
永享四年三月七日
(一四三二)
大檀那源秀義、女大施主祥秀ほか八名、開眼行伝法印
※源秀義は上総国佐是郡高滝社下村の領主
上総国夷隅郡伊南岩船山能満院秘顕坊 三尊 千葉県長生郡大原町
東陽寺
宝徳三年十二月吉日
(一四五一)
大旦那充念、本願日阿弥陀仏、大工下野国大和太郎
※天文十三年、下総国矢作大戸河浄土寺の本尊とする旨の追刻銘あり
常陸国東条庄貝原
塚念仏寺
三尊 東京都中野区野方
堀口蘇山氏
寛正四年四月十五日
(一四六三)
大旦那藤原朝臣経宣、大工実吉 中尊 埼玉県比企郡玉川村五明
円通寺
大永六年
(一五二六)
脇侍 宮城県伊具郡丸森町
東光院