長野市誌 第三巻 歴史編 近世一 目次

1 ~ 16

口絵

刊行のことば            長野市長 塚田佐

緒言

例言


第一章 北信濃の幕藩支配の成立…一

第一節 豊臣政権と北信濃…二

  一 豊臣政権の支配…二

上杉景勝の移封と兵農分離  豊臣氏の蔵入地と関・田丸の入封

  二 豊臣氏の蔵入地と太閤検地…七

     文禄四年の中・下氷鉋村検地  慶長三年の太閤検地

第二節 森検地と松平忠輝の政治…一三

  一 森忠政と北信濃…一三

     森忠政の北信濃入り  右近検地と土豪一揆

  二 松平忠輝の北信濃入封…二三

忠輝の入封と大久保長安の施政  忠輝の越後移封と北信濃諸領の成立  花井父子の政治と忠輝の改易

第三節 松代藩と上田藩川中島領の成立…三八

  一 松平忠昌と酒井忠勝…三八

     松平忠昌と松代藩の成立  酒井忠勝の松代入封

  二 真田氏の松代入封…四九

真田信之の松代入封  転変する分知領と松代藩  松代築城  松代城下町の成立

  三 上田藩川中島領の成立…六四

     川中島一万石領主の推移  仙石氏上田藩の成立

第四節 寺社領の成立…六八

  一 善光寺領の成立…六八

     家康の寺領寄進と小割証文  寺領の村々

  二 戸隠山神領と飯縄神領…七六

     水内郡栗田村と戸隠山神領  飯縄神領


第二章 松代藩と諸領の政治…八一

第一節 真田氏松代藩の施政…八二

  一 歴代藩主と藩組織…八二

歴代の藩主  藩政のしくみ  代官・手代の領民統治  藩の行政区画

  二 家臣団の構成と地方知行…一一五

松代藩家臣団の構成  地頭と地方知行  地頭の村支配  蔵米取り家臣と足軽・仲間

  三 寛文指出検地と宝暦・明和・安永期以降の検地…一二七

寛文六年の指出検地  宝暦・明和・安永期以降の検地  検地条目

  四 年貢のしくみと二斗八騒動…一三九

二斗八騒動と延宝二年の触書  蔵入地の貢租  知行地の貢租  藩財政の推移

  五 人詰改め・五人組改め・宗門改め…一六七

松代藩の戸口改め  「人詰改帳」と五人組改め  「人詰改帳」から「五人組改帳」へ  キリシタン類族改めと宗門改め  松代領の人口

第二節 上田藩川中島領の政治と塩崎知行所の成立…一八一

  一 上田藩川中島領の政治…一八一

     松平氏上田藩の政治  上田藩川中島領の政治

  二 塩崎知行所の成立と施政…一八六

     塩崎知行所の成立  塩崎知行所の政治

第三節 諸藩と幕府領の移り変わり…一九一

  一 諸領の成立と消滅…一九一

長沼領の成立と改易  飯山領  須坂領  松平義行領  椎谷領  石見浜田領

  二 幕府領の推移…二〇六

北信の幕府領  長野市域の幕府領  松代御預り所の設置と拡大  幕府領の支配  幕府領の貢租


第三章 善光寺領の政治…二三一

第一節 善光寺領のしくみ…二三二

  一 寺領の支配機構…二三二

     領主善光寺  支配のしくみ

  二 大勧進と大本願…二三三

大勧進  大本願  大勧進住職(別当)  大本願上人  両寺の争い

第二節 古い型の寺役人一族の没落…二四〇

  一 高橋氏の政治と領民の反抗…二四〇

高橋白蓮家の系譜  円喜への下大門と三ヵ村の訴え  高橋庄右衛門にたいする訴訟

  二 高橋氏の没落…二四二

     高橋庄右衛門らの闕所処分  財産からみた高橋氏の性格

第三節 近世的統治機構の確立…二四四

  一 寺役人の性格と任務…二四四

世襲化以前の寺役人(寺侍)  譜代寺役人の成立  寺役人の任務

  二 寺役人の地位…二四八

寺役人の給与  寺役人の処罰と領民による留任運動  寺役人制度の崩壊

  三 被官…二五二

     大被官とは  大被官の家筋

  四 町方役人…二五五

     町年寄  庄屋  組頭  町々の盛衰

第四節 善光寺領の検地…二六三

  一 石川検地と森検地…二六三

石川光吉と森忠政の検地  県庁敷地からみた石川検地と森検地の違い

  二 天和三年の領内一斉検地…二六五

     町方検地帳  村名寄帳

  三 善光寺領検地の特徴…二七〇

苅と鋤  居村分と出作分  寺枡は一升二合五勺入り

第五節 善光寺領の年貢…二七四

  一 年貢の賦課と徴収…二七四

年貢割付状と皆済目録  皆済目録からみた豊凶年

  二 本租…二七八

     本租収納と配分

  三 夫役…二七九

     伝馬役と歩行役など  冥加・運上

第六節 善光寺領の施政…二八二

  一 役所とその政治…二八二

役所と初寄合  代官・町年寄の一年と役所の仕事  質屋・古着屋  銭両替相場の布告  佐渡金銀荷物宿泊の警固

  二 領民の取り締まり…二九九

庄屋請状・町年寄の申し渡し  善光寺領と松代藩の関係

第七節 善光寺の祠堂金…三〇五

  一 祠堂金とは…三〇五

     不断念仏料所から祠堂金へ  近世の祠堂金

  二 祠堂金の種類と運営…三〇六

祠堂金元金  諸料物金  三寺中祠堂金  預かり金  預金利子  貸しつけ先および貸しつけ方法

  三 祠堂金運営と寺院経済との関連…三一五

特別会計  住職私金の祠堂金  大勧進光純の戒め

  四 祠堂金運営の失敗とその処理…三一八

貸しつぶれ  情実貸しつけ  役人の態度  祠堂金の最後


第四章 町と村…三二七

第一節 善光寺町…三二八

  一 町民の戸口と役…三二八

町の戸口増加と家並み景観  大家・地借・店借とその異動  町民の屋敷役

  二 町の諸相…三五〇

町民の村方所持地と妻科村大入作組  火災と火消し  町の救恤

第二節 松代町…三七二

  一 町八町の町政と役儀…三七二

松代城下町の成立と町政  町八町の役儀  町の戸口と町人階層

  二 松代町の諸機能…三八六

     火災と火消し  町の上水道  村々の町宿

第三節 村の形成と村役人…三九九

  一 近世村落の形成…三九九

村切りと近世村落の成立  初期の肝煎支配と村民  小百姓の自立と村方騒動

  二 村役人と村の変化…四〇八

村方三役の成立へ  松代領の頭立制  村入用夫銭と村の姿

第四節 本百姓と従属百姓…四二五

  一 松代領の判頭と判下…四二五

     寛文検地と身分制  昇格への強い願い

  二 諸領の百姓身分…四三一

上田藩川中島領の抱百姓  北信濃諸私領と幕府領の百姓

第五節 村内の諸集団…四三八

  一 五人組と親類…四三八

幕府領の五人組  松代領の五人組  親類集団  領主法・村法の組合と親類

  二 若者組…四六一

年齢集団としての若者組  領主の若者組規制と村  若者組定書と組の構成  若者組の活動

  三 講仲間…四八〇

     村の講と有志の講  庚申講

第六節 身分差別…四九一

  一 かわや役と差別のおこり…四九一

     かわた頭孫六の支配  旦那場と役の負担

  二 強まる差別…四九七

     村や町での差別  身分規制の布達

  三 差別とたたかった人びと…五〇二

     渡船場水主の抵抗  頭支配にたいする内紛

第七節 家と女性…五〇八

  一 百姓株の相続…五〇八

家の永続と家格の保持  百姓名跡を継ぐ  欠落と潰れ百姓

  二 女性の地位…五一八

女性のライフサイクル  離縁の周辺  自立する女性たち


第五章 農業と諸産業…五二九

第一節 稲作と畑作…五三〇

  一 市域における近世農業の展開…五三〇

市域の自然環境と近世の農業  市域の諸藩と農業

  二 新田開発…五三三

市域の新田開発  川合新田村の成立と変転  福島新田村の成立と分村

  三 稲作と畑作…五四〇

稲の品種と稲作の変貌  畑作物とその種類  菜種の栽培

  四 農業経営…五四五

一年間の農事  農具とその進歩  肥料と農法の変化

  五 地主と小作…五五五

地主の発生とその経営  小作の発生と実態  質地の拡大と村共同体

  六 近郊農業と文政下肥騒動…五六二

     蔬菜の生産  文政の下肥騒動

第二節 善光寺木綿と山中麻…五六七

  一 善光寺木綿…五六七

善光寺木綿の始まり  市域における木綿生産  綿作と木綿業のようす

  二 山中麻の栽培と山方の作物…五七三

     山中における麻の栽培  山地および山沿いの作物

第三節 養蚕・製糸業の発達…五七八

  一 養蚕の広まり…五七八

市域への広がり  領主による養蚕の奨励  本田畑への植えつけ

  二 関屋の藩営桑園…五八四

     関屋の御林開発計画  開発の実施

  三 養蚕・製糸業の発展…五九〇

     養蚕・製糸業の展開  養蚕技術の発達

第四節 酒造と諸稼ぎ…五九八

  一 酒造…五九八

幕府の酒造統制  酒造の規模と広がり  酒株の移動と出造り  酒の仕込み

  二 水車…六〇七

     動力としての水車  水車の拡大と紛争

  三 油絞り…六一四

     油絞りの広まり  油の製法と職人  油絞り仲間

  四 鮭漁…六二二

     信濃と鮭  市域の鮭漁

  五 杏と甘草…六二七

杏の栽培  甘草の導入  甘草の栽培  松代藩の統制

  六 諸稼ぎと諸職人…六三九

     諸稼ぎの増加  村の職人

第五節 銅山と鉱泉…六四七

  一 赤芝銅山…六四七

     赤芝銅山の開発  金山師惣兵衛  銅山経営

  二 鉱泉と石油…六五四

     鉱泉  石油


第六章 水と山の利用…六六一

第一節 水の利用…六六二

  一 江戸時代の水利用…六六二

     善光寺平の堰と山中の堤  水にたいする領主の関与と村

  二 犀川の水利用…六六九

犀口三堰の維持管理  小山堰と鯨沢堰  操穴堰の開発  小市堰と大豆島堰

  三 裾花川の水利用…六八二

     鐘鋳堰  八幡・山王堰  八幡・山王堰の水論と分水

  四 千曲川の水利用…六九六

塩崎用水  聖川の水利用  神田川・関屋川・藤沢川の水利用  保科川・赤野田川の水利用  浅河原懸かり拾ヵ村用水  浅河原の水をめぐる村と村

  五 山中の灌漑と溜池…七一一

     山中の水田の灌漑  溜池による灌漑

  六 水をめぐる村々の争い…七一七

     用水堰流末の悪水払い  牛島村の水利と水防

第二節 山の利用…七二六

  一 近世の村と林野…七二六

江戸時代の林野利用  慶長年間の林野の確定  村民の林野利用の変化

  二 入会山と百姓…七四二

     入会山と市域の村  松代藩の入会山札

  三 入会山論と百姓割山…七五四

山野境界の不明による山論  入会林野の開発による山論  入会内の用益確保による山論  村々入会山の割山  村中入会山の割山

  四 松代藩の御林と善光寺の御山…七七〇

     松代藩の御林  善光寺の御山


第七章 街道と宿駅…七八三

第一節 近世の街道の成立…七八四

  一 公街道の整備…七八四

     北国往還  北国西往還

  二 村の道の成り立ち…七八九

     村の道  渡し場

第二節 北国往還…七九四

  一 大名行列…七九四

     参勤交代  佐渡金銀の通行

  二 宿場を支える村々…八〇〇

助郷体制の整備  北国往還の助郷  助郷にともなう諸問題

  三 北国往還善光寺通りの宿場…八〇七

     篠ノ井追分  丹波島宿  善光寺宿  新町宿

  四 北国往還松代通りの宿場と渡し場…八二九

     松代宿  川田宿  福島宿と布野の渡し  長沼宿

  五 北国西往還善光寺道…八四一

善光寺平と松本平をむすぶ道  街道を行きかう人びとと領主の対応

第三節 生活の道と通船…八五四

  一 大笹街道…八五四

     慶安の裁許と江戸廻米  油峠と商品流通

  二 大町街道と戸隠道…八六三

     山中の生活道-大町道  信仰の道-戸隠道

  三 口留番所…八七六

     口留番所の配置と役割  口留番所役人

  四 中馬と手馬…八八五

馬稼ぎと明和の裁許  商品経済の広がりと中馬・手馬争論

  五 千曲川通船と犀川通船…八九七

通船と筏流し  太左衛門船  松代藩川船  厚連船  犀川通船


付録(1) 北信濃の所領分布図 享保十五年…九一一

付録(2) 度量衡・通貨表…九一二


あとがき

近世史専門部会部員・調査執筆員

執筆分担

監修者

刊行委員

編さん準備委員

編さん委員

調査協力員

事務局・編さん室職員