口絵
刊行のことば 長野市長 塚田佐
緒言
例言
第一章 北信濃の幕藩支配の成立…一
第一節 豊臣政権と北信濃…二
一 豊臣政権の支配…二
上杉景勝の移封と兵農分離 豊臣氏の蔵入地と関・田丸の入封
二 豊臣氏の蔵入地と太閤検地…七
文禄四年の中・下氷鉋村検地 慶長三年の太閤検地
第二節 森検地と松平忠輝の政治…一三
一 森忠政と北信濃…一三
森忠政の北信濃入り 右近検地と土豪一揆
二 松平忠輝の北信濃入封…二三
忠輝の入封と大久保長安の施政 忠輝の越後移封と北信濃諸領の成立 花井父子の政治と忠輝の改易
第三節 松代藩と上田藩川中島領の成立…三八
一 松平忠昌と酒井忠勝…三八
松平忠昌と松代藩の成立 酒井忠勝の松代入封
二 真田氏の松代入封…四九
真田信之の松代入封 転変する分知領と松代藩 松代築城 松代城下町の成立
三 上田藩川中島領の成立…六四
川中島一万石領主の推移 仙石氏上田藩の成立
第四節 寺社領の成立…六八
一 善光寺領の成立…六八
家康の寺領寄進と小割証文 寺領の村々
二 戸隠山神領と飯縄神領…七六
水内郡栗田村と戸隠山神領 飯縄神領
第二章 松代藩と諸領の政治…八一
第一節 真田氏松代藩の施政…八二
一 歴代藩主と藩組織…八二
歴代の藩主 藩政のしくみ 代官・手代の領民統治 藩の行政区画
二 家臣団の構成と地方知行…一一五
松代藩家臣団の構成 地頭と地方知行 地頭の村支配 蔵米取り家臣と足軽・仲間
三 寛文指出検地と宝暦・明和・安永期以降の検地…一二七
寛文六年の指出検地 宝暦・明和・安永期以降の検地 検地条目
四 年貢のしくみと二斗八騒動…一三九
二斗八騒動と延宝二年の触書 蔵入地の貢租 知行地の貢租 藩財政の推移
五 人詰改め・五人組改め・宗門改め…一六七
松代藩の戸口改め 「人詰改帳」と五人組改め 「人詰改帳」から「五人組改帳」へ キリシタン類族改めと宗門改め 松代領の人口
第二節 上田藩川中島領の政治と塩崎知行所の成立…一八一
一 上田藩川中島領の政治…一八一
松平氏上田藩の政治 上田藩川中島領の政治
二 塩崎知行所の成立と施政…一八六
塩崎知行所の成立 塩崎知行所の政治
第三節 諸藩と幕府領の移り変わり…一九一
一 諸領の成立と消滅…一九一
長沼領の成立と改易 飯山領 須坂領 松平義行領 椎谷領 石見浜田領
二 幕府領の推移…二〇六
北信の幕府領 長野市域の幕府領 松代御預り所の設置と拡大 幕府領の支配 幕府領の貢租
第三章 善光寺領の政治…二三一
第一節 善光寺領のしくみ…二三二
一 寺領の支配機構…二三二
領主善光寺 支配のしくみ
二 大勧進と大本願…二三三
大勧進 大本願 大勧進住職(別当) 大本願上人 両寺の争い
第二節 古い型の寺役人一族の没落…二四〇
一 高橋氏の政治と領民の反抗…二四〇
高橋白蓮家の系譜 円喜への下大門と三ヵ村の訴え 高橋庄右衛門にたいする訴訟
二 高橋氏の没落…二四二
高橋庄右衛門らの闕所処分 財産からみた高橋氏の性格
第三節 近世的統治機構の確立…二四四
一 寺役人の性格と任務…二四四
世襲化以前の寺役人(寺侍) 譜代寺役人の成立 寺役人の任務
二 寺役人の地位…二四八
寺役人の給与 寺役人の処罰と領民による留任運動 寺役人制度の崩壊
三 被官…二五二
大被官とは 大被官の家筋
四 町方役人…二五五
町年寄 庄屋 組頭 町々の盛衰
第四節 善光寺領の検地…二六三
一 石川検地と森検地…二六三
石川光吉と森忠政の検地 県庁敷地からみた石川検地と森検地の違い
二 天和三年の領内一斉検地…二六五
町方検地帳 村名寄帳
三 善光寺領検地の特徴…二七〇
苅と鋤 居村分と出作分 寺枡は一升二合五勺入り
第五節 善光寺領の年貢…二七四
一 年貢の賦課と徴収…二七四
年貢割付状と皆済目録 皆済目録からみた豊凶年
二 本租…二七八
本租収納と配分
三 夫役…二七九
伝馬役と歩行役など 冥加・運上
第六節 善光寺領の施政…二八二
一 役所とその政治…二八二
役所と初寄合 代官・町年寄の一年と役所の仕事 質屋・古着屋 銭両替相場の布告 佐渡金銀荷物宿泊の警固
二 領民の取り締まり…二九九
庄屋請状・町年寄の申し渡し 善光寺領と松代藩の関係
第七節 善光寺の祠堂金…三〇五
一 祠堂金とは…三〇五
不断念仏料所から祠堂金へ 近世の祠堂金
二 祠堂金の種類と運営…三〇六
祠堂金元金 諸料物金 三寺中祠堂金 預かり金 預金利子 貸しつけ先および貸しつけ方法
三 祠堂金運営と寺院経済との関連…三一五
特別会計 住職私金の祠堂金 大勧進光純の戒め
四 祠堂金運営の失敗とその処理…三一八
貸しつぶれ 情実貸しつけ 役人の態度 祠堂金の最後
第四章 町と村…三二七
第一節 善光寺町…三二八
一 町民の戸口と役…三二八
町の戸口増加と家並み景観 大家・地借・店借とその異動 町民の屋敷役
二 町の諸相…三五〇
町民の村方所持地と妻科村大入作組 火災と火消し 町の救恤
第二節 松代町…三七二
一 町八町の町政と役儀…三七二
松代城下町の成立と町政 町八町の役儀 町の戸口と町人階層
二 松代町の諸機能…三八六
火災と火消し 町の上水道 村々の町宿
第三節 村の形成と村役人…三九九
一 近世村落の形成…三九九
村切りと近世村落の成立 初期の肝煎支配と村民 小百姓の自立と村方騒動
二 村役人と村の変化…四〇八
村方三役の成立へ 松代領の頭立制 村入用夫銭と村の姿
第四節 本百姓と従属百姓…四二五
一 松代領の判頭と判下…四二五
寛文検地と身分制 昇格への強い願い
二 諸領の百姓身分…四三一
上田藩川中島領の抱百姓 北信濃諸私領と幕府領の百姓
第五節 村内の諸集団…四三八
一 五人組と親類…四三八
幕府領の五人組 松代領の五人組 親類集団 領主法・村法の組合と親類
二 若者組…四六一
年齢集団としての若者組 領主の若者組規制と村 若者組定書と組の構成 若者組の活動
三 講仲間…四八〇
村の講と有志の講 庚申講
第六節 身分差別…四九一
一 かわや役と差別のおこり…四九一
かわた頭孫六の支配 旦那場と役の負担
二 強まる差別…四九七
村や町での差別 身分規制の布達
三 差別とたたかった人びと…五〇二
渡船場水主の抵抗 頭支配にたいする内紛
第七節 家と女性…五〇八
一 百姓株の相続…五〇八
家の永続と家格の保持 百姓名跡を継ぐ 欠落と潰れ百姓
二 女性の地位…五一八
女性のライフサイクル 離縁の周辺 自立する女性たち
第五章 農業と諸産業…五二九
第一節 稲作と畑作…五三〇
一 市域における近世農業の展開…五三〇
市域の自然環境と近世の農業 市域の諸藩と農業
二 新田開発…五三三
市域の新田開発 川合新田村の成立と変転 福島新田村の成立と分村
三 稲作と畑作…五四〇
稲の品種と稲作の変貌 畑作物とその種類 菜種の栽培
四 農業経営…五四五
一年間の農事 農具とその進歩 肥料と農法の変化
五 地主と小作…五五五
地主の発生とその経営 小作の発生と実態 質地の拡大と村共同体
六 近郊農業と文政下肥騒動…五六二
蔬菜の生産 文政の下肥騒動
第二節 善光寺木綿と山中麻…五六七
一 善光寺木綿…五六七
善光寺木綿の始まり 市域における木綿生産 綿作と木綿業のようす
二 山中麻の栽培と山方の作物…五七三
山中における麻の栽培 山地および山沿いの作物
第三節 養蚕・製糸業の発達…五七八
一 養蚕の広まり…五七八
市域への広がり 領主による養蚕の奨励 本田畑への植えつけ
二 関屋の藩営桑園…五八四
関屋の御林開発計画 開発の実施
三 養蚕・製糸業の発展…五九〇
養蚕・製糸業の展開 養蚕技術の発達
第四節 酒造と諸稼ぎ…五九八
一 酒造…五九八
幕府の酒造統制 酒造の規模と広がり 酒株の移動と出造り 酒の仕込み
二 水車…六〇七
動力としての水車 水車の拡大と紛争
三 油絞り…六一四
油絞りの広まり 油の製法と職人 油絞り仲間
四 鮭漁…六二二
信濃と鮭 市域の鮭漁
五 杏と甘草…六二七
杏の栽培 甘草の導入 甘草の栽培 松代藩の統制
六 諸稼ぎと諸職人…六三九
諸稼ぎの増加 村の職人
第五節 銅山と鉱泉…六四七
一 赤芝銅山…六四七
赤芝銅山の開発 金山師惣兵衛 銅山経営
二 鉱泉と石油…六五四
鉱泉 石油
第六章 水と山の利用…六六一
第一節 水の利用…六六二
一 江戸時代の水利用…六六二
善光寺平の堰と山中の堤 水にたいする領主の関与と村
二 犀川の水利用…六六九
犀口三堰の維持管理 小山堰と鯨沢堰 操穴堰の開発 小市堰と大豆島堰
三 裾花川の水利用…六八二
鐘鋳堰 八幡・山王堰 八幡・山王堰の水論と分水
四 千曲川の水利用…六九六
塩崎用水 聖川の水利用 神田川・関屋川・藤沢川の水利用 保科川・赤野田川の水利用 浅河原懸かり拾ヵ村用水 浅河原の水をめぐる村と村
五 山中の灌漑と溜池…七一一
山中の水田の灌漑 溜池による灌漑
六 水をめぐる村々の争い…七一七
用水堰流末の悪水払い 牛島村の水利と水防
第二節 山の利用…七二六
一 近世の村と林野…七二六
江戸時代の林野利用 慶長年間の林野の確定 村民の林野利用の変化
二 入会山と百姓…七四二
入会山と市域の村 松代藩の入会山札
三 入会山論と百姓割山…七五四
山野境界の不明による山論 入会林野の開発による山論 入会内の用益確保による山論 村々入会山の割山 村中入会山の割山
四 松代藩の御林と善光寺の御山…七七〇
松代藩の御林 善光寺の御山
第七章 街道と宿駅…七八三
第一節 近世の街道の成立…七八四
一 公街道の整備…七八四
北国往還 北国西往還
二 村の道の成り立ち…七八九
村の道 渡し場
第二節 北国往還…七九四
一 大名行列…七九四
参勤交代 佐渡金銀の通行
二 宿場を支える村々…八〇〇
助郷体制の整備 北国往還の助郷 助郷にともなう諸問題
三 北国往還善光寺通りの宿場…八〇七
篠ノ井追分 丹波島宿 善光寺宿 新町宿
四 北国往還松代通りの宿場と渡し場…八二九
松代宿 川田宿 福島宿と布野の渡し 長沼宿
五 北国西往還善光寺道…八四一
善光寺平と松本平をむすぶ道 街道を行きかう人びとと領主の対応
第三節 生活の道と通船…八五四
一 大笹街道…八五四
慶安の裁許と江戸廻米 油峠と商品流通
二 大町街道と戸隠道…八六三
山中の生活道-大町道 信仰の道-戸隠道
三 口留番所…八七六
口留番所の配置と役割 口留番所役人
四 中馬と手馬…八八五
馬稼ぎと明和の裁許 商品経済の広がりと中馬・手馬争論
五 千曲川通船と犀川通船…八九七
通船と筏流し 太左衛門船 松代藩川船 厚連船 犀川通船
付録(1) 北信濃の所領分布図 享保十五年…九一一
付録(2) 度量衡・通貨表…九一二
あとがき
近世史専門部会部員・調査執筆員
執筆分担
監修者
刊行委員
編さん準備委員
編さん委員
調査協力員
事務局・編さん室職員