長野市誌 第四巻 歴史編 近世二 目次

1 ~ 37

口絵

刊行のことば            長野市長 鷲澤正一

緒言

例言


第八章 商品流通の発達…一

第一節 善光寺平の定期市と市場争論…二

  一 善光寺十二斎市と大門町…二

大門町と他町の市をめぐる争い  上大門町と下大門町の争い  善光寺市の取り引き商品

  二 善光寺堂庭商人の活動と組織…九

     堂庭商人と小屋見世  堂庭商人の諸相

  三 松代領の定期市…一四

松代町の定期市  笹平の定期市  その他の定期市  松代領の馬市

第二節 善光寺平市場圏の確立と展開…二七

  一 商圏の変化と農村商人の活動…二七

領外市場との取り引き  木綿・油・煙草仲間の結成  穀物・酒造仲間の結成  各種商人仲間の結成

  二 江戸奉公人の供給と善光寺商人…三九

江戸奉公人の供給と信州  奉公人の源流と近世社会  善光寺抱元と善光寺門前町人  幕政改革と奉公人統制  江戸出稼ぎ奉公人の実態

  三 町続き地の拡大…四九

善光寺町と町続き地の商業  善光寺町と町続き地の商業紛争  松代城下町と町外町の商業

第三節 商家経営と権堂水茶屋…五九

  一 御用商人八田家の商家経営…五九

伊勢町八田家の来歴  八田家の経営  文化・文政年間の八田家の経営  文政期の家政改革  幕末期の八田家の経営  八田家の奉公人

  二 町続き地権堂村と水茶屋の繁盛…七六

     茶屋商売の成立と増加  茶屋の仲間と組織  遊女

第四節 貨幣経済の発展…九三

  一 村に入る貨幣…九三

     市の変化と貨幣経済  現金の入手時期

  二 村の消費生活…九八

     一年の消費生活  盗難にみる日常の品々

  三 村における金融…一〇五

村における金融の成立  頼母子・無尽  村金貸し付け制度  質屋の拡大

  四 正貨と私札…一一三

江戸時代の正貨  松代藩の藩札  善光寺町の町村札  商品札


第九章 水害と諸災害…一二五

第一節 戌の満水とさまざまな水害…一二六

  一 寛保二年の戌の満水…一二六

降雨・洪水の状況  千曲川本流域の洪水と被害  松代城下と支流域の水害  犀川・煤鼻川・浅川流域の被害  水害への対応

  二 たびかさなる水害…一四三

戌の満水以前のおもな洪水  宝暦・明和・安永期の大洪水  天明・寛政期の御普請所・用水堰被害  文化元年以降の大洪水

第二節 凶作と飢饉…一六二

  一 気象災害と山抜け…一六二

風雨・降雹による災害  旱魃  雪害と凍霜害  山中の山抜け

  二 江戸期における飢饉…一七四

     全国の飢饉状況  長野市域の飢饉

  三 市域における天明の飢饉…一八二

天明の浅間大焼け  天明の飢饉状況  村々の対応  松代藩などの対応

  四 市域における天保の飢饉…一九六

天保の飢饉状況  村と町の対応  菊屋八田家の施行と飯山米の買いつけ  松代藩と善光寺役所の対応

第三節 善光寺地震…二一四

  一 江戸時代における地震…二一四

地震災害とおもな地震  善光寺地震の発生  善光寺町の被害  善光寺町の人的被害  山崩れなどの被害と堰止め湖の崩落  在方と城下町の被害  松代領の人的被害

  二 地震後の救済と復旧…二二七

松代領・善光寺領の救済と復旧  用水・農業生産の復旧  善光寺町の復旧  善光寺地震の記録  善光寺地震の供養と石造物

第四節 治水の進展…二四六

  一 江戸幕府の治水対策…二四六

     洪水の多発と治水  治水の仕方と方法

  二 松代藩の治水対策…二四九

洪水と国役普請願い  川除け普請の方法  洪水の増加と水防


第一〇章 民衆信仰のひろがり…二六一

第一節 善光寺信仰…二六二

  一 本堂・諸堂の再建と出開帳…二六二

善光寺本堂の再建  三門・経蔵・仁王門などの再建  出開帳と善光寺信仰のひろがり  御回向と大勧進等順の布教  善光寺信仰の出版と文芸

  二 善光寺参りの増大…二七七

善光寺道  善光寺講と院坊  旅籠屋と木賃宿  権堂の水茶屋

第二節 戸隠信仰と飯縄信仰…二九三

  一 戸隠参詣の増加…二九三

戸隠山神領の山内構成  三院衆徒の推移  御師の活躍と参詣人の増加

  二 飯縄信仰…三〇三

飯縄信仰と千日大夫  近世の飯縄神領と飯縄山論  飯縄信仰の衰退

第三節 皆神山修験道と里修験…三一〇

  一 皆神山和合院…三一〇

本山派の組織化と皆神山和合院  和合院支配の拡大  和合院と末院の争い

  二 里修験…三一八

     諸派の里修験  加持祈祷と医療

第四節 村の神々と仏たち…三三〇

  一 村と家の神々…三三〇

     村の神々  産土社の成立  屋敷神と家の神

  二 講の活動と神々の勧請…三四一

御師の巡村と講  伊勢講の維持と代参  神社の造営と新規勧請  式内社と社号昇格  神葬祭

  三 寺と堂・庵…三六〇

寺領と寺請制  寺入りと寺の執り成し  村の堂・庵  流行神仏・念仏行者・札所巡り


第一一章 武士・庶民の暮らしと文化…三七九

第一節 松代城下の武士と町民…三八〇

  一 武士の暮らし…三八〇

     松代藩の年中行事  舞鶴山両宮  家中の相続と格式

  二 城下町の生活…三八九

     城下町の年中行事  天王祭礼  町の生活の変化

第二節 武士の学芸…四〇九

  一 士大夫の学芸…四〇九

京へのあこがれ  信之と連歌  松代藩主の学芸  歴史意識への関心

  二 儒学の伝統…四一九

     儒書講釈の開始  松代三山  漢詩文と能書家

  三 さまざまな芸能・諸芸…四二五

松代の能囃子  謡曲と北信流  松代の雅楽  茶の湯・立花・園芸  松代藩絵師  蹴鞠の流行  囲碁の関山仙太夫

第三節 善光寺町民の暮らしと文化…四三六

  一 善光寺と善光寺町年寄役の年中行事…四三六

     善光寺の年中行事  善光寺町年寄役の年中行事

  二 町民の暮らしと婚礼…四四五

     町民の暮らし  町民の婚礼

  三 善光寺町の祭礼と町民…四五五

     祇園祭  御柱祭

  四 善光寺町の文人…四六一

文人墨客の善光寺参詣  『信上当時諸家人名録』に見る文人  塚田大峯と慈延  善光寺境内の碑文  北信濃における出版

  五 国学のひろがり…四七二

松代藩の国学  荒木田久老と清水浜臣  国学者岩下桜園

第四節 村人の暮らしと文化…四七七

  一 村の男と女の一生…四七七

婚礼と村の女たちの活躍  子どもの出生と成長  余暇を楽しむ村人たち  余興に奔走する若者たち

  二 祭りと相撲…四九四

善光寺堂庭で雷電相撲興行  平林若者組奉納相撲  相撲行司木村庄之助  善光寺境内の二十山供養塔  前頭筆頭の君ケ嶽助三郎

  三 村の文雅…五〇二

     村の生花師匠  村の絵師

  四 心学のひろがり…五〇九

     心学のひろがり  清水春斎と近藤龍徳

  五 和算の発達…五一一

     村や町の和算  最上流和算と松代

  六 村や町の医療…五一九

病気と民間薬  医薬の普及と神農講仲間  医師の修行と医学輪講

  七 地域蘭学の展開…五二五

平賀源内と青山仲庵  在村蘭方医の出現  佐久間象山の科学的研究  村上英俊の仏学  蘭薬治療と顕微鏡

  八 俳諧と諸芸…五三二

一八世紀の北信俳壇  文化・文政期の善光寺俳壇  俳諧の大衆化

  九 和歌と狂歌…五四四

     武人の和歌から庶民へ  狂歌から俳諧歌へ

第五節 寺子屋と文武学校…五五三

  一 寺子屋のひろがり…五五三

文書の世界のひろがりと教化施策  寺子屋の増加と師匠  寺子と往来物など

  二 文武学校…五六二

     文武学校の設立  文武学校の授業とその変遷


第一二章 建築と石造物…五六九

第一節 善光寺の建築…五七〇

  一 本堂の再建…五七〇

寛文の如来堂  元禄・宝永再建の出開帳と境内造営  造営前期の人的組織と工事  後期の造営組織と作事

  二 本堂の建築…五七八

     撞木造り  本営内部の空間構成  本堂の建築様式

  三 三門と経蔵・鐘楼・仁王門…五九五

三門の造営  三門の建築  経蔵の建築  鐘楼  仁王門  まぼろしの五重塔

第二節 松代の建築…六〇九

  一 真田家の霊屋…六〇九

真田信重霊屋  真田信之霊屋  真田信弘霊屋および表門  長国寺開山堂(真田幸道霊屋)

  二 寺院建築と武家屋敷…六一四

大英寺(本堂・表門)  開善寺経蔵  林正寺本堂および表門(旧真田信政霊屋)  旧横田家住宅

第三節 石造物…六二〇

  一 市域の石造物の概要…六二〇

年代による造立数の推移  市域の庚申塔  市域の道祖神

  二 信仰と石造物…六二六

道祖神の祭り  流行神と石碑  岩船地蔵の流行  徳本行者の六字名号塔

  三 石工と石材…六三四

     石工  石材


第一三章 支配の動揺と町・村…六三九

第一節 頭立による村落秩序とその変質…六四〇

  一 商業的農業の展開…六四〇

『長野県町村誌』からみた四郡の特色  木綿生産の展開と善光寺周辺の木綿布仲間  松代町の木綿仲間  養蚕業の展開  紙生産の展開  蚊帳麻布生産と産物会所

  二 松代藩における頭立とその変化…六五四

肝煎から名主へ  頭立の設置とその変化  頭立体制の危機  百姓の階層変化  頭立と小前の対立

  三 塩崎知行所枡騒動と善光寺町米騒動…六六三

枡騒動の原因と経過  枡騒動の結末  善光寺町米騒動

第二節 藩政改革と民衆…六七八

  一 『日暮硯』の恩田木工像…六七八

     『日暮硯』とは  藩内における恩田評価

  二 原八郎五郎と足軽騒動…六八五

藩財政の状況  寛保改革と月割り上納制  原八郎五郎の登場  足軽騒動

  三 田村半右衛門の政治と民衆…六九七

     田村半右衛門の諸政策  田村騒動

  四 恩田木工の宝暦改革…七〇一

改革グループの誕生  未進金の処理  月割り上納制の成立過程  肝煎名改称政策

第三節 殖産興業政策と村…七一六

  一 蓄積される負担と新しい問題…七一六

     難渋村御手入れ  天明の飢饉と松代藩  天明山中騒動

  二 糸会所の設置と城下町政策…七二四

幸貫入部時の藩財政  御繰り廻し金  養蚕業の展開と糸市出入り  松代の糸市と糸元師  城下町松代の取り立て  糸会所の成立と挽子の保護・育成  糸会所の金融活動

第四節 文政から嘉永期の松代藩政…七四〇

  一 真田幸貫の登場…七四〇

     高まる外圧  挙藩軍事体制の構築

  二 幸貫の幕政参加と佐久間象山…七四五

幸貫の老中就任  佐久間象山の海防策  象山、吉田松陰の密航事件に連座

  三 松代藩の軍備増強策…七五一

幸貫の軍備充実策  松代藩の軍事体制と象山  二つの政治集団と象山

  四 新たな殖産興業政策とその破綻…七五七

産物会所の設置  売り捌き所の設置  象山の三ヵ村利用掛就任  沓野騒動の発生  課業銭の新設  嘉永山中騒動

  五 幸貫路線の転換…七七二

     幸貫・頼母派への批判の表面化


第一四章 幕末動乱と北信濃…七七七

第一節 黒船来航…七七八

  一 黒船来航と松代藩…七七八

佐久間象山浦賀へ  御殿山警衛の志願  国元の動向  横浜警衛

  二 諸藩の動向…七八九

     上田藩の動向  須坂・椎谷・飯山藩の動向

  三 庶民と寺社の動向…七九二

     松代領村々の夫役負担  寺社の祈祷と梵鐘供出

第二節 開港後の物価騰貴と庶民生活…八〇〇

  一 物価の騰貴…八〇〇

     横浜開港と物価騰貴  北信諸領の米相場

  二 物価騰貴と人びとの生活…八一八

     物価騰貴と庶民  諸職人の賃金

第三節 和宮通行と助郷…八三〇

  一 和宮の通行…八三〇

     和宮の東下  諸藩の分担

  二 和宮通行の助郷…八三八

     助郷の動員  助郷の難渋

第四節 長州戦争と百姓の負担…八四六

  一 長州戦争と松代藩・上田藩…八四六

     松代藩と長州出兵  上田藩の左右備え

  二 長州戦争による百姓の負担…八五七

     上田藩川中島領の調達金  塩崎知行所の負担

第五節 象山・昭道と松代藩の諸改革…八六七

  一 佐久間象山と長谷川昭道…八六七

     真田幸貫と佐久間象山  長谷川昭道の動向

  二 松代藩の諸改革…八七五

     幸貫から幸教へ  派閥抗争と改革

  三 京都政情と藩論…八八三

     佐久間象山の京都での活躍と暗殺  幕末各藩の動き

第六節 民衆の動向…八九〇

  一 幕末政情と百姓の負担…八九〇

松代藩の京都警備と夫役  王政復古と松代・須坂藩  幕末諸藩の動向

  二 世情の動向…八九八

天変地異  村々の動向  善光寺町の窮迫と震災復興


付録(1) 北信濃の所領分布図 慶応四年…九一三

付録(2) 度量衡・通貨表…九一四


あとがき

近世史専門部会部員・調査執筆員

執筆分担

監修者

刊行委員

編さん準備委員

編さん委員

調査協力員

事務局・編さん室職員