宝篋印塔(ほうきょういんとう)伝佐藤兄弟墓

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善光寺山門の西に二基並んでいる。源義経の臣佐藤継信(つぐのぶ)・忠信(ただのぶ)兄弟の墓という伝えがある。しかし、西側の塔に応永(おうえい)四年(一三九七)の銘と逆修(ぎゃくしゅう)の文字が刻まれ、また二十数名の法名(ほうみょう)が刻まれているから、室町初期の人びとの逆修供養(生前に自分の死後のしあわせを祈ること)の塔である。木造の塔に似せて造ってあり、北信濃の建築様式が見られるなど、珍らしい塔である。市指定文化財。


写真8 宝篋印塔―伝佐藤兄弟墓の西塔