鍋屋の疫神祭(やくじんさい)

351 ~ 351

庚申(こうしん)社で執りおこなう祭りの一つに「疫神祭」があり、この祭りは二月十一日におこなわれる。当日は農家から集めた新米を他の供物とともに神前に供え、千曲川から切ってきた四尺(一二一センチメートル)の芦(あし)の棒を二本ずつ束ねて、御幣(ごへい)をつけた幣束(へいそく)四本を作り、宮司による神事ののち、村の四隅の入り口の立木や塀に結えて、疫病や災害が、村内に侵入するのを防ぎ、「疫神斎」と木版刷りされたお札を配って終わる。