一 神社

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 冨建千引神社 富竹字宮畑(みやはた) ①祭神 建御名方命(たけみなかたのみこと)・八坂斗売命(やさかとめのみこと)・天照大御神(あまてらすおおみかみ)。②由緒 古くからの産土神(うぶすながみ)で、慶長(けいちょう)八年(一六〇三)松代城主松平忠輝から社領一石を寄進されている。もと諏訪大明神と称していたが、文化(ぶんか)三年(一八〇六)冨建千引(とみたけちびき)神社と改称した。寛保(かんぽう)二年(一七四二)、洪水によって社殿の流失した若宮社(字弘誓(あざぐぜ)、祭神彦神別命(ひこがみわけのみこと)、社領一石)を合祀(ごうし)した。現在の建物は安政(あんせい)三年(一八五六)に再建された。明治四十一年伊勢社(字大道北(おおみちきた)、祭神大日孁命(おおひるめのみこと))・稲荷社(字宮畑、祭神倉稲魂命(うかのみたまのみこと)。安政三年正一位の神号を公文された)を合祀。長い伝統をもつ大神楽が保存されている。祭日は九月中旬の土・日曜日。

 諏訪社 富竹字宮田 ①祭神 建御名方命、天照大御神、大物主命(おおものぬしのみこと)。②由緒 古くからの産土神であった。

 文政(ぶんせい)三年(一八二〇)の俳句の掲額があるので、現在の社殿はこのころの再建と思われる。弘化(こうか)四年(一八四七)の震災の洪水で古文書、社宝を流失した。祭日は九月中旬。

 金箱神社 金箱字上流 ①祭神 建御名方命。②由緒 旧金箱村の産土神。天正(てんしょう)年間(一五七三~九二)に勧請(かんじょう)したといわれている。弘化(こうか)四年の震災で破壊、嘉永(かえい)二年(一八四九)に再建。明治四十二年(一九〇九)の浅川の決壊で再び大破し修理された。

 同三十五年に社号を諏訪社から金箱神社と改めた。境内社伊勢社・養蚕神社。祭日は九月中旬。

 諏訪神社 上駒沢字宮下 ①祭神 建御名方命・天照大御神。②由緒 古くから上・下両駒沢の産土神であり、天文(てんぶん)年間(一五三二~五五)上駒沢館の駒沢刑部が再建したと伝えられる。明治十五年下駒沢の氏子が伊勢社を建立して分離した。明治四十一年伊勢社(字新町、寛永(かんえい)七年(一六三〇)創建、天照大御神)・八幡社(字宮下、誉田別命(ほんだわけのみこと))・社護社(字宮下、諏訪御子神ほか一八柱)を合祀した。大正六年(一九一七)に社号を諏訪社から諏訪神社と改めた。伝統的な大神楽が継承されている。祭日は九月の第二土・日曜日。

 諏訪社 三才字烏町 ①祭神 建御名方命・大山祇命(おおやまつみのみこと)。②由緒 古くからの土産神であった。明治二年社号を諏訪社に改めた。明治四十一年に三才ノ宮(字将軍塚、大山祇命、創建年月は不明であるが、三才の地名のもとといわれる)を合祀した。現在の社殿は昭和八年(一九三三)の再建。祭日は九月十四日・十五日。

 伊勢社 下駒沢字中駒沢二 ①祭神 天照大御神。②由緒 明治十二年神社創設願いが出され、同年十二月に許可されて、同十三年に建立、祭神を上駒沢の諏訪社から分身してむかえた。同十五年に上駒沢諏訪社からの氏子分離願いが認められた。祭日は九月の最終の土・日曜日。