長姫の化粧料

419 ~ 419

初代松代藩主真田信之は、孫娘の長姫に化粧料五〇〇石を贈り、そのうち、二九五石は里村山(さとむらやま)村にあった。長姫は正保(しょうほう)四年(一六四七)関但馬守長政に嫁ぎ、寛文(かんぶん)七年離別。同九年千種中納言有能と再婚した。寛文元年妙心寺塔頭(たっちゅう)の大法院(京都市)を建立、元禄(げんろく)十五年(一七〇二)没する。里村山村の観音堂には長姫の位牌(いはい)「天祥院殿現慈雲尼大姉」(高さ七二センチメートル、幅一二センチメートル、台の高さ一二センチメートル、笠に六文銭の紋)が収められていた。