明治十三~十五年(一八八〇~八二)政府の方針で編集した『里村山(さとむらやま)村誌』『柳原村誌』『小島村誌』は明治初期の村勢を満遍(まんべん)なく記している。昭和二十九年(一九五四)長野市との合併により編さんされた『柳原村史』は記念誌として意義を高めている。学校誌では『柳原小学校百年誌』『写真で見る柳原小学校一〇〇年から一二〇年』、東北中学校の『五周年誌』『十周年誌』『二十周年誌』『創立三十周年記念誌』など内容が充実している。
日露戦争から太平洋戦争までの『柳原戦歿者顕彰録』は、悲しい歴史の傷痕を物語っている。『長野平農協の歩み』は、昭和四十四年から平成三年(一九九一)の長沼・柳原・古里・大豆島の農業を、豊富な写真を入れて解説している。『出来事で綴る里村山村』は、北小坂家所蔵の正徳(しょうとく)元年(一七一一)から慶応(けいおう)三年(一八六七)の古文書による本格的な歴史書である。柳原公民館発行の『ふるさとかるた』は、楽しみながら柳原の歴史の跡を感じとらせる。また、館報『むつみ』は昭和四十三年創刊から平成九年一月で八八号となる。貴重な遺産である。『拓 中麻奈の里』は中俣(なかまた)土地区画整理組合の事業記録書である。