獅子舞

433 ~ 433

祭りに奉納する獅子舞(ししまい)は、一般に幌(ほろ)を巧みにさばく幌舞と、御弊(おんべ)と鈴をもって舞う御弊舞の二つで構成されている。このほかに、水内坐一元(みのちにいますいちげん)神社(小島)の獅子舞は犀川神社(安茂里)の流れをくむという「三番叟(さんばそう)」を舞う。幌を腰のうしろに束ね、扇と鈴をもって舞う。村山神社は本舞に「剣のみの舞」がある。剣の前で舞う獅子は勇壮で迫力がある。古野神社(布野(ふの))は男獅子と女獅子がある。神楽のかけ声に「一メロ 二メロ 三メロ チンタ アネサン 四メロ」という数え唄がある。中俣(なかまた)神社の獅子舞には小・中学生や高校生も参加している。昭和四十年代までは獅子とひょっとこがからかい合うユーモラスな舞があった。

 獅子舞は、笛や太鼓と鐘で奏でる音楽や、かけあう獅子唄に合わせて舞う伝統芸能である。柳原では、赤野田(あかんた)・高田(たかだ)・安茂里(あもり)などから伝授されたという。戦前までは冬の農閑期になると男子成人を若衆(わけえしょう)、こどもを小若衆(こわけえしょう)と呼んで年配者のもとで練習していた。今は、会員制による保存会が獅子舞を維持している。