坂中街道

475 ~ 475

北国脇往還(わきおうかん)と名づけられ、昔から牟礼・柏原方面から善光寺平を結ぶ最短距離の道であり、浅川地区ではもっとも人通りの多い街道である。かつては「二ノ倉線」とも呼ばれ、長野駅ー赤倉温泉間のバスも運行され、多数の人に利用された。

 現在は県道長野信濃線と呼称され、道路も改修されて以前よりよくなったが、坂中峠は急坂急曲が多く、ことに冬場の交通は街道随一の難所であるが、頂上近くに長さ一三〇〇メートルの坂中トンネルが計画され、平成九年に着工された。

 この街道には、峠の地蔵尊をはじめ数多くの石造物が建立されており、歴史の古さと往還のかつてのにぎわいを物語っている。


写真9 坂中街道脇の秩父西国札所観音