五 石造文化財

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 南屋島の皇大神社境内の屋島記念碑(明治三十三年建立)には、南屋島(もと綿内(わたうち)村土屋坊(どやぼう)組)の歴史が刻まれている。新修道路碑(同年)は須坂長野東インター線の前身の道の改修記念に建てられた。屋島橋上流堤下の「権現様」は明治十七年築堤の功労者を祭り、水神の戸隠社(天保(てんぽう)六年・一八三五)、金比羅(こんぴら)社・水天宮が並んでいる。

 北長池常恩寺境内には、元禄(げんろく)七年(一六九四)・同九年・宝永(ほうえい)七年(一七一〇)の銘のある如意輪観音三体、地蔵菩薩(ぼさつ)像二体、六地蔵、六地蔵幢(じぞうどう)(笠付角柱に刻んだ六地蔵)などがある。

 尾張(おわり)神社境内には明暦(めいれき)三年(一六五七)から昭和五十五年(一九八〇)にわたる六基の庚申塔(こうしんとう)が集められている。同境内の尾張姓霊神は尾張郷開祖を祭るという。北尾張部蓮開庵(れんかいあん)境内には五輪塔、徳本(とくほん)念仏塔(馬頭観音)などがある。

 石渡(いしわた)八幡神社境内には境内社(蚕神)のほか、結界石庚申塔(寛政(かんせい)十二年・一八〇〇)、道祖神(文化(ぶんか)三年・一八〇六)などがある。

 石渡常岩寺境内には読誦塔(とくしょうとう)・宝篋印塔(ほうきょういんとう)など、地蔵寺境内にも万霊塔・十王などがある。

 南堀の公民館南には寛政七年の地蔵菩薩、文政(ぶんせい)四年(一八二一)の念仏碑がある。南堀槻井泉神社東の道端には、文政六年に嫡孫(ちゃくそん)徳兵衛が建てた「金丸氏先祖霊神」があり、二斗八(にとはち)騒動の首謀者を祭るという。

 堀神社には境内社(猿田彦社、飯綱社)のほか、安永(あんえい)五年(一七七六)の庚申塔などがある。