堀神社 北堀(きたぼり) ①祭神 健御名方命(たけみなかたのみこと) 相殿 八坂刀売命(やさかとめのみこと) ②由緒 北堀の産土神(うぶすながみ)。伝説によると、元亀(げんき)三年(一五七二)干ばつのとき、住民が熱心に祈願すると大雨が降り、雨とともに石が降ってきた。そこで社殿に納め神体としたという。明治十年(一八七七)、堀神社と称した。境内社に、飯綱社・猿田彦社がある。
槻井泉神社 南堀(みなみぼり) ①祭神 生井神、相殿 大国主命(おおくにぬしのみこと)・健御名方神、配祀(はいし) 猿田彦命(さるたひこのみこと)・八坂刀売命 ②由緒 南堀の産土神。元は諏訪(すわ)社であった。干ばつのとき、「お宮の槻の老木の下を掘れば泉が出る。」という夢のお告げがあったので、掘ってみると果たして泉が出た。そのため天保(てんぽう)十五年(一八四四)現社号に改めたという。元慶(がんぎょう)五年(八八一)槻井(つきい)泉神が従五位下を授けられている(『三代実録』)。境内社に、金刀比羅(ことひら)社、養蚕社がある。例祭は十月七日。
八幡神社 石渡(いしわた) ①祭神 誉田別命(ほんだわけのみこと)・健御名方命・迦具突智命(かぐつちのみこと)・八坂刀売命 ②由緒 石渡の産土神。もと曹洞宗地蔵寺の境内にあったが、天文(てんぶん)三年(一五三四)現在地に移ったという。領主石渡戸氏の氏神ともいう。天正(てんしょう)年間に、字二反田にあった社から健御名方命・八坂刀売命を合祀したといわれる。また迦具突智命は、字今井にあった秋葉社の祭神であった。境内社に伊邪那岐(いざなぎ)社がある。
尾張神社 北尾張部(おわりべ) ①祭神 彦八井耳命 相殿 天照大御神(あまてらすおおみかみ)・八坂斗売命・建御名方命 ②由緒 北尾張部の産土神。祭神彦八井耳命は尾張氏の祖神だという。文化(ぶんか)四年(一八〇七)、正式に尾張神社と称した。例祭は九月二十九日。境内社に、霊神社(祭神尾張姓祖霊神)、三峯(みつみね)社(祭神三峯神)、金刀比羅社(祭神大物主神)がある。
長池水原(みなもと)神社 北長池 ①祭神 大山咋命(おおやまくいのみこと)・天照皇大神 ②由緒 北長池中組、中沢の産土神。古くは山王大権現であったが、のちに日吉社となり、明治十年現社号に改称した。前立てに猿の木像があり、その背部の銘により弘長(こうちょう)二年(一二六二)、陸奥孫四郎義宗が寄進したらしい。明治三十九年、字伊勢宮東の伊勢社を合祀した。条里地域最南端に位置し、その南面のはば下は旧裾花(すそばな)川敷という。例祭は十月五日。
池生神社 北長池 ①祭神 池生命 ②由緒 北長池の十二集落の産土神。社宮司(しゃぐうじ)とも呼ばれていたが、明治十一年、正式に池生神社と称した。由緒・祭事等をくわしく記した『池生神社諸祭事手引書』が刊行されている。例祭は十月五日。
伊勢社 北屋島 ①祭神 天照大御神 配祀 保食命(うけもちのみこと) ②由緒 創立は慶安(けいあん)年間(一六四八~五二)という。旧福島新田の産土神。水神として祭られた。本殿と祝詞殿は明治十一年の再建。境内社に、天満社・養蚕社・猿田彦社がある。例祭は十月九日。
皇大神社 南屋島 ①祭神 大日孁尊(おおひるめのみこと) ②由緒 創立年月は不詳だが、慶安年間の創建という。旧土屋坊(どやぼう)新田の産土神。拝殿に「謀計雖為眼前利潤、必当神明之罰。正直雖非一旦之依怙、終蒙日月之憐」の額(文化十三年)を掲げる。道路拡張により平成七年(一九九五)、社殿を東向きに改築した。例祭は十月十日。