若槻地区は長野盆地の北西部に位置し、長野市の最北端にあたる。北に三登(みと)山(九二三メートル)・髻(もとどり)山(七四四メートル)、東北に長峰(ながみね)・若槻台(わかつきだい)の丘陵をめぐらし、南は東流する浅川を境とする面積一三・二平方キロメートルの地域である。形状は南北に長く、地区を縦断する旧北国街道に沿って集落がつづいている。
東条(ひがしじょう)の坂(通称原の坂)を中心に坂上(さかうえ)地区と坂下(さかした)地区に区分され、南部は傾斜の緩い浅川・駒沢(こまざわ)川の扇状地となっている。しかし、北部はいくつかの小河川によって起伏が多く、坂やカーブによって交通にも支障をきたしていた。近年になって市内でも屈指の人口急増地となった。平成六年(一九九四)十一月、県道長野荒瀬原線がバイパスとして地区を南北に貫通し、これと都市計画街路北部幹線(幅員二二メートル)が稲田一丁目で交差し、その共用開始にともない大型店舗が進出し、東条以南は郊外型の商業地となり、従来の農村地帯の様相は一変した。