長沼の古墳墓

626 ~ 627

明治八年(一八七五)四月千曲川堤防修繕のさい、長沼大町東川原から古い墳墓が発掘された。雑社地の欅(けやき)一株・榎(えのき)一株のかたわら、深さ一八〇センチメートルのところに、五輪塔が一〇基並んで立っていた。一基の台石の表面に「永享(えいきょう)元年十一月十五日」とあるが、だれの墳墓であるのかわからない。この欅一株は上町お地蔵さんの神木であったが、昭和五十五年(一九八〇)七月、堤防拡幅のためにやむなく伐採された。堤防の上にお地蔵さんを移し、大欅記念碑を建てた。


写真1 上町堤外の大欅 飯綱山頂から見えた大木(疋田国治提供)