小市の馬市

686 ~ 686

小市村では江戸時代に馬市が開かれた。はじめて開かれた時期は明らかではないが、寛永二十年(一六四三)には、小市村では馬市のため諸役・山年貢を免除されているので、そのころ開かれたと考えられる。以後何回か断続しながら明治の中期までつづいた。馬市の期間中は、会所が建てられ、上町・下町に木戸が設けられた。松代藩からも警護の役人が出張し、また、馬奉行などが藩用の馬を買い入れた。当初は他藩の飯山藩・松本藩をはじめ尾張藩なども買い入れに来、藩では賄いを出して接待した。領内はもちろん越後・越中・加賀・尾張・奥州からも売買の人の出入りが多く、ときには軽業などの興業もおこなわれてにぎわった。時期は最初は十月であったが、のち四月となり、期間も最初は一ヵ月間であったが、のち次第に二〇日間、一五日間と短縮された。