犀川神社の杜花火

701 ~ 701

犀川神社の祭礼には花火が奉納される。氏子は三組に分かれ、それぞれ小西組(小路・西河原)は霞真(かしん)流、大門組は大火(たいか)流、差出組は昇声(しょうせい)流と称して、各組花火方はそれぞれ伝来の方法によって火薬を調合し、花火を作ってきた。文化(ぶんか)年間(一八〇四~一八)の「花火の法」という火薬の調合書(大門区所有)が数冊残っている。杜花火(もりはなび)は平成七年(一九九五)長野市の文化財に指定された。

 なお安茂里(あもり)地区からは藤原善九郎、青木儀作らの花火の先駆者が出、全国的にも活躍している。善九郎は花火技術の改良に取り組み、はじめて打ち上げ花火に色をつけ、また、はじめて尺玉の打ち上げに成功したという。


写真13 杜花火の製造用具(大門区所有)