犀川浄水場・夏目ヶ原浄水場 夏目ヶ原浄水場は当初は、犀(さい)川浄水場で取水され浄化された水を配水する施設として昭和四年(一九二九)に供給を始めた。犀川からの標高差約八十五メートル、距離二千六百メートルであった。当時一日六八〇〇立方メートルを送水した。その後何度も拡張され、現在は主として裾花(すそばな)川から取水浄化し、一日約五万トンを供給している。いっぽう犀川浄水場は犀川から取水し、一日約六万トンを供給している。現在老朽部分の更新工事がおこなわれているが、将来は一二万トンの供給をめざしている。
安茂里総合市民センター 人口の急増にともない、昭和四十六年に安茂里(あもり)市民センターが旧支所の土地に建設されたが、それも間もなく手狭になり、成人式もバスターミナルを借用して実施するという状況になった。安茂里総合市民センターは地区民の要望により、平成三年(一九九一)に完成した。支所・公民館・保健センターが入る複合施設で、同五年には社会体育館が、同七年には老人福祉センター・デイサービスセンターが併設された。
犀川堤防 犀川左岸の河川敷の耕作者は、ほとんど安茂里地区の住民であるが、地籍は右岸の村々であった。明治二十三年(一八九〇)には、左右両岸の堤防を補強するために、郡境変更の建議書が安茂里村の有志から県へ提出されたことがある。左岸には、明治以降堤防は築かれなかったが、右岸の堤防は戦後も数回にわたって決壊した。そのため、右岸の村々からは堤防保護のために、左岸の河川敷内にある畑の樹木を切ってほしいという要望がたびたび出されたが解決せず、県があいだに入って協議がつづけられていた。その結果、右岸の堤防を堅固なものに補強するとともに、あわせて安茂里側にも堤防をつくることにまとまった。昭和六十二年に市道バイパス小市(こいち)-中御所線が開通し、その南側に堤防が建設された。また、付近には市民プール・運動場・緑地「コムラサキの森」などがある。