小田切八景

723 ~ 723

明治四十四年(一九一一)九月、小田切八景を選定し、絵はがきを頒布(はんぷ)した。八景に添えた選歌八首は浅井冽(きよし)の作。昭和三十六年(一九六一)歌碑を建てた。小野平の晴嵐(せいらん)は「打ちわたす尾上の松に立ちなびく嵐のかけし秋の朝きり」と詠んだ。また、富士ノ塔の晩霞は「咲く花を風の心にまかせじと山たちかくす夕かすみかな」と詠み、いずれも詩情豊かな和歌である。


写真4 小田切八景 七ッ石の落雁