広瀬氏居館跡

762 ~ 762

広瀬集落の東に接し、杉林に囲まれた小高い丘のうえにあり、「城(じょう)」と呼ばれる。居館跡は約二十メートル四方の平地で、現在は大部分が畑、北と東が林になっている。東側は高さ三〇メートルほどの絶壁で下を達橋(たっぱ)川が流れ、南・北・西の三方は高さ三メートルちかい土壇になっていて、周囲にわずかに堀跡が認められる。伝承では広瀬郷左衛門の居館跡といわれ、小祠と宝永(ほうえい)五年(一七〇八)銘の宝篋印塔(ほうきょういんとう)があり、隣接する二戸により現在も祭祀がつづけられている。付近に広瀬氏の墓と伝える宝塔がある。


写真5 広瀬氏の居館跡のある森