須坂騒動

864 ~ 865

明治三年(一八七〇)十一月の松代騒動は北信各藩の農民に刺激を与えた。須坂藩領では同年十二月十七日夕方、上灰野(かみはいの)村(現須坂市灰野)から一揆が起きた。一揆の一手は、八町村(現須坂市八町)から綿内村山新田を経て綿内町組に乱入し、裕福な質屋・穀商四軒を打ちつぶし、家財を焼き払った(『北信郷土叢書』)。一揆はその後、松代藩領の福島村をとおって須坂町で打ちこわしや焼き払いなどして騒ぎまわった。綿内村の一人は食物をほうり出し、いぐさござを焼き捨て、藩建物などに放火狼藉したとして、懲役一〇年の刑に処せられた(『須坂藩国史』)。