四 公共施設と各種団体

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 長野電鉄若穂駅北の田中は、若穂行政区の中心地となっている。市役所若穂支所・若穂公民館・若穂体育館・市消防局若穂分署・NTT電話交換局・若穂商工会などがある。町区・浦町・万年島・上町・古屋には綿内駅・綿内警察官駐在所・若穂幼稚園・若穂郵便局・八十二銀行若穂支店・長野信用組合若穂支店・北野美術館がある。岩崎には綿内保育園・綿内小学校などがある。東部の温湯(ぬるゆ)には、温湯温泉市民センター、山新田には特別養護老人ホームと若穂デイサービスセンターがある。

 若穂公民館・若穂商工会 若穂公民館の館報「わかほ」は、創刊以来「若穂の文化地図」欄を設け、一面写真入りで地区の文化財・民俗を紹介してきた。昭和六十年(一九八五)の『若穂の文化財』、平成元年(一九八九)の『若穂の民俗』の発刊は、こうした公民館を中心とした若穂地区の文化活動の集成といえよう。館報は同八年末で一六〇号になったが、「若穂の文化地図」掲載はつづいている。

 また、若穂商工会は高速道時代に対応した「豊かで明るい住みよい街起こし」を推進するために、昭和六十三年『商工会地域ビジョン作成事業調査報告書』を作成した。県・市などによる大型開発は、この調査報告書を尊重して進められたという。

 北野美術館 北野家の多年にわたるコレクションを基盤に、昭和四十六年財団法人として、国道四○三号沿いの古屋に開館した。収蔵品は絵画・彫刻を中心に五百余点におよび、とくに日本画、洋画のなかには、日本近代絵画史上貴重な作品が数多くある。日本画では丸山応挙の「寿老人」(重要文化財)をはじめ、横山大観・下村観山・菱田春草・伊東深水・上村松園・平山郁夫。洋画では、ルノワール・シャガール・ピカソをはじめ、岡鹿之助・木村荘八・小山敬三などの名作が展示されている。


写真10 北野美術館 (北野美術館提供)