大正三年(一九一四)に始まり、平成十二年で八十六年を迎える祇園(ぎおん)祭と恵比須講(えびすこう)の祭りがある。大正三年、町制施行を記念して商店会や二葉(ふたば)組合(当時八五軒あった料理屋・置屋の組合)を中心に祇園祭が始まった。昭和二年内堀・芝沢両区でそれぞれ五尺×四・五尺の勢獅子頭(きおいししがしら)と五〇尺の幌(ほろ)、山車(だし)がつくられた。祭りは七月十三日の天王おろしに始まり、十九・二十日の両日におこなわれた。戦争中中断されたが昭和二十五年東福寺村との合併を期して復活し、篠ノ井の年中行事となった。平成十年高さ五・五メートル、幅二・九メートル、長さ四・二五メートル、重量二トン、一階は鳴り物、二階は踊り舞台の山車がつくられた。釘は一本も使用されていない見事なものである。両区の獅子の競演は勇壮華麗で篠ノ井の名物となっている。現在の獅子頭は三代目である。