猪平池の下方の小平地から、旧石器時代後期のナイフ形石器片、また晩期の神子柴型石斧(みこしばがたせきふ)が採集されている(『更埴地方誌』②)。猪平遺跡は猪平溜池(ためいけ)の北側標高六五〇メートルの地点に広がる縄文早期から中世にわたる複合遺跡である。早期の押型文土器から晩期終末までの土器、石鏃(せきぞく)・刃(じん)器を主体に、打製石斧が出土した。平安時代の短期間の居住跡がある(『長野市埋蔵文化財第六〇集』。以下、市埋文六〇のように略記)。
猪平(いのたいら)遺跡
猪平池の下方の小平地から、旧石器時代後期のナイフ形石器片、また晩期の神子柴型石斧(みこしばがたせきふ)が採集されている(『更埴地方誌』②)。猪平遺跡は猪平溜池(ためいけ)の北側標高六五〇メートルの地点に広がる縄文早期から中世にわたる複合遺跡である。早期の押型文土器から晩期終末までの土器、石鏃(せきぞく)・刃(じん)器を主体に、打製石斧が出土した。平安時代の短期間の居住跡がある(『長野市埋蔵文化財第六〇集』。以下、市埋文六〇のように略記)。